本日、附属世田谷中学校では「考査講評」を行っています。
考査講評とは、定期考査(テスト)を一斉に返却し、結果を踏まえて、学びを振り返る日です。
テストが返却されると、どうしても点数に目が向きがちです。
「あと1点で90点だった」
「思ったより低かった」
一喜一憂する人も少なくありません。
しかし、附属世田谷中学校では、テストの本当の目的は、点数を競うことではなく、「今の自分の学びを確かめること」にあると考えています。
「評価」という言葉は、文字どおり「評って価値を定めること」を意味します。教育における評価とは、目標に向かって学習を進める中で、ある時点の到達状況を確認し、次に何を学べばよいのかを明らかにする営みです。つまり、評価は学習の「終わり」ではなく、「次への道しるべ」なのです。
評価について考えるとき、学校の現状にも触れておきたいと思います。
例えば、東京都の公立学校では、内申書の評定について客観性や信頼性を確保するため、各学校の評定状況が公表され、学校間で大きな偏りがないかを確認する仕組みがあります。評価の公平性とりわけ進学に向けた取組として、その意義は十分理解できます。
一方で、附属世田谷中学校が大切にしているのは、「結果として何人が『5』だったか」ではなく、「本当にその学力が身に付いているか」という視点です。
もし、生徒全員が十分な学力を身に付け、その結果として全員が最高評価に値するのであれば、それは学校として誇るべき成果です。附属世田谷中学校では、仮に全員のテストが「100点」であったとしても、それ自体を問題とは考えません。むしろ、生徒一人一人の学びが、期待される到達度に達成できたという証になると考えています。
今回返却されたテストも、ぜひ「何点だったか」だけで終わらせず、「どこが理解できていて、どこに課題があったのか」を丁寧に見直してほしいと思います。そして、間違えた問題こそ、自分を成長させてくれる宝物だと考えてください。
学力は、一回のテストで決まるものではありません。日々の授業に真剣に向き合い、分からなかったことを一つずつ理解し、できなかったことをできるようにしていく。その積み重ねが、本当の学力につながります。
点数はゴールではなく、学びの途中経過です。
考査講評の日が、一人一人にとって「点数だけを気にする日」ではなく、「次の成長へ向かう日」となることを願っています。