本日、附属世田谷小学校の6年生が、附属世田谷中学校を訪れ、授業参観を行いました。
附属小学校と附属中学校は、隣り合う敷地にあります。小学校の子どもたちにとって、中学校は決して遠い存在ではありません。
近年、小中一貫の「義務教育学校」の設置が広がっています。
しかし、小学校から中学校への接続をなめらかにしていくことと、小学校と中学校の違いをなくすことは、イコールではないと思います。
なぜなら、子どもたちは、少し背伸びをする経験の中で成長していくからです。
小学校6年生は、現在、小学校の最高学年として学校を支えています。下級生をまとめたり、行事を運営したり、小学校のリーダーとして活躍していると思います。
その経験の中で、責任感や主体性、仲間と協働する力などを身に付けているはずです。
中学校への進学は、そのような力を新しい環境で試す機会でもあります。
もし、小学校と中学校が全く同じであれば、安心感はあるかもしれません。
しかし、新しい挑戦は生まれにくくなるかもしれません。
一方で、環境の変化が大きすぎれば、不安や戸惑いが大きくなってしまいます。
だからこそ必要なのが、「適切な段差」だと思います。
つまり、小学生の子どもたちがこれまでに身に付けた力を土台にしながら、「少し難しい」「少し高い」と感じる環境に挑戦する。
その経験を通して、「自分にもできる」という自信を獲得していけるのではないでしょうか。
今日、6年生が参観した中学生の姿も、そのような成長の積み重ねの先にあります。小学校で培った力を土台として、中学校という新たな環境の中でさらに伸ばされてきた姿なのです。
小学校には小学校の役割があり、中学校には中学校の役割があります。
そして、その間には子どもたちの成長を促す「適切な段差」があります。その段差をなくすのではなく、乗り越えられるように支えることを本校では目指しています。
隣り合う二つの学校をつなぐのは、校舎の一体化や義務教育学校のような制度だけではありません。
「子どもたちの成長を信じる」という共通の願いが、二つの学校をつないでいます。