「利他」とは何か

「利他」とは何か

伊藤亜紗・中島岳志・若松英輔・國分功一郎・磯崎憲一郎 集英社 2021

 

28 効果的な利他主義者

Ex.限られた給料しかもらえない仕事について、その1割を寄付するよりも、ウォール街でめいいっぱいお金を稼いで、その給料の半分を寄付した方が、人のために働くには効果的

 

32 「共感から利他が生まれる」

「共感を得られないと助けてもらえない」というプレッシャーにつながる

 

51 利他的な行動には、本質的に、「これをしてあげたら相手にとって利になるだろう」という「私の思い」が含まれている。

→それが「私の思い」でしかない

「利他」の大原則は、「自分の行為の結果はコントロールできない」

見返りは期待できない

 

55 「こちらには見えていない部分がこの人にはあるんだ」という距離と敬意を持って他者を気遣うこと

=ケア

 

96 「業」

自分の個を超えた力に促されて生きていること。

後ろから押す力、何かオートマチックな力

利他の核心

 

130 利他は手仕事のようなもの

決して繰り返すことができない、ただ一度きりの出来事として生起

 

210 「利他」の反対語は「利己」

この二つは常に対立するものではなく、メビウスの輪のようにつながっている

EX 利他的な行為には、時に「いい人間だと思われたい」「社会的な評価を得たい」といった利己心が含まれている