発達障害・知的障害のための合理的配慮ハンドブック

発達障害・知的障害のための合理的配慮ハンドブック

土橋圭子・渡辺慶一郎 有斐閣 2020

 

P14 大学入試の1.3倍延長

時間内にできるだけ多くの問題を解くことがその試験の本質だとしたら、この配慮も適切といえるか

何を本質としているかを改めて明確にする必要

 

P16 合理的配慮

実務上は医師の診断書が求められることがほとんどだが、本来はそれを必須とするルールはない

 

P17 合理的配慮の構成を検討する際に、事業所から医療機関での診断書発行や、心理検査を受けるよう求められた場合、そのコストは現在のところ障害がある当事者が負担している

 

P17 困りごとは多岐に渡るため、全てを合理的配慮の構成プロセスに載せることは実務上不可能であるし、その必要がないものもある

 

P28 合理的配慮と特別支援について

障害者権利条約から導かれる概念はまったく別のもの

 

P29 合理的配慮

他者と比べそれがなければ教育の機会が与えられなくなり参加しなくなる場合に、障害のある児童が教育に実質的に参加できるように

 

特別支援

その子の発達や能力を伸ばすためのもの

 

 

P29 

・特別支援は場所を選ばず、分離した場もありえる

・合理的配慮は、場を分離しないように

 

P34 そもそも合理的配慮の「配慮」は accommodation の略語で、「調整」と訳すべきだったという見解がある

 

P53 インクルーシブ教育と合理的配慮は「コインの裏表」

→障害のない子だけの授業や学校行事や、生活の変化なくしては実現しない

 

P61 差別と偏見を乗り越えるための教育がインクルーシブ教育

差別と偏見がなくならなければ、インクルーシブ教育が進まなくなるなどということは、本末転倒

→この事態を打開するアイテムが合理的配慮

 

P94 合理的配慮を提供されるための条件に自助努力は含まれない

 

P147 若年コミュニケーション要支援者プログラム

同伴面接をしてもらえる制度がある

ハローワークが相談窓口

 

P198 合理的配慮は組織を強くする

EX 「見える化」「システム化」「明文化」「手順化」「ポカヨケ」

 

P219 セルフアドボカシー

支援を求める本人が、自分の意思を自ら発信すること